「おれ、あのときやんちゃだったよね、迷惑かけてごめんね」水辺での思い出が今に続く【インタビュー】

【プロフィール】
村上ゆか 1965年生まれ。キャラクターメーカーで営業職、結婚と同時に退社。出産を経て、長女中学1年生、次女小学3年生の時に「末永ハート&カラーメソッド」を導入した「子どものアトリエゆるり」を東京都世田谷区に開設。同時に、東京青山の「子どものアトリエ・アートランド」本部アトリエの事務局、カウンセラー、養育困難家庭の支援、高齢者の訪問介護などを経て、現在は『NPO法人せたがや水辺デザインネットワーク』法人事務局、『アトリエゆるり』主宰。

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「もの」から「人」へ。わたしを支えてくれた「コミュニティ」の創造を仕事に

-今までのキャリアを教えて下さい
学校を卒業後、大手キャラクターメーカーで、「ものづくり」の担い手として採用されたものの、実際は女子総合職の第二期生として「ものを売る」営業の立場を経験しました。企業での『売上を上げる』毎日から逃げたくて結婚。次に仕事をするときは、『人に直接かかわることをしたい』と思っていました。結婚後すぐに妊娠、出産、子育ての毎日に突入。次女6か月で夫の転勤で大阪に移り5年。東京に戻ったときは長女が4年生、次女が幼稚園の年長さんでした。また働こうと思い、子ども達に関われる塾や教室を探していたときに「アトリエ」開設の道を知り、選択しました。

-何かきっかけがあったのですか?

夫の転勤のため、長女が4歳、次女が6か月のとき、関西の転勤族の人たちが集まる街に引っ越しました。知らない土地でしたが、転勤族が多くみんな身内に頼れないためか、人と人とのつながりがとてもあたたかく「子ども見といてあげるよ!」なんて声をたくさんかけていただきました。PTAの役員も私がやりますと言うと、「下の子がいない人がやりましょう」とか言ってもらえたり、長女を預かってもらうことが多かったのですが、そのことに自分は何も返せないことで、申し訳ないというと、「下の子が大きくなったときに誰かに返してあげて」と言ってくれました。その言葉が今も私をささえてくれていますし、こうしているきっかけです。
ですから、東京に帰ってきてからは、幼稚園の父母会長や、小学校のPTAの役員をすすんでやりましたし、仕事としては子どもと子育てを支える、「アトリエ」を選んだのです。そして、地域で自然体験あそび場を展開する「きぬたまあそび村」での「アートの日」の開催を依頼され、地元の小学校でPTA会長をしているときに「せたがや水辺の楽校」が開校しました。

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「自分の責任で自由に遊ぶ」がモットー

-「きぬたまあそび村」自体の立ち上げの経緯はどのような感じなのでしょうか?
もともとは、地域の子育て中のお父さんお母さんたちが、この多摩川の河川敷に「プレイパーク」を作りたい、という思いで始められた活動です。その後、国土交通省のプロジェクト「水辺の楽校」事業と連携し、子どもたちの環境学習を推進する「せたがや水辺の楽校」が開校しました。現在は、「せたがや水辺の楽校原っぱ」が世田谷区の占有地となり、教育委員会と管理協定を結んで、地域の子育て支援団体で構成された「原っぱの会」で管理する公設民営の場となっています。

「きぬたまあそび村」ではどのような活動をされているのですか?
毎週月曜日、水曜日、土曜日に、多摩川河川敷で、子ども達の自由な自然遊びの場を提供しています。時として開催される竹を使った大きなバームクーヘン作りや、セイタカアワダチソウでの草木染めなどは、参加している親子さんが「やってみたい」と思ったことを実現してきたものです。「自分の責任で自由にあそぶ」をモットーに、参加者が、支援者になることで17年間継続してきました。

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終わり良ければすべてよし。

-どのようなところにやりがいを感じますか?

やりがいという言葉が正しいかどうかは不明ですが、無事に終わって、河川敷に夕日が沈んでいく時に「あ~、今日も楽しかったな~」と思います。
ハイハイしていた子ども達が歩き、走り、みかけなくなって、大きくなってあるとき手伝いに来たりします。「おれ、あのときめちゃくちゃやって、迷惑かけたよなあ」なんて言ってたと、お母さんから聞いたときはなんだか嬉しいですね。

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こだわりがないことがこだわり

-運営をする上でのこだわりなどはありますか?

「絶対こうしなくちゃいけない」というものは存在しないと思っているし、「正しいこと」なんて、地球最後の日にならないとわからないと思います。ある人が「私はこうしたい!」と思うことが「正しい」か「間違っているか」は誰にもわからないのではと。人は自分のこだわりにあわないことを排除したいと思うのでしょうか・・?
だったら、こだわりなんていらないかな。特に親は子ども達に対して自分のこだわりを「正しいもの」として押し付けることが多いような気がします。「あなたのために」、と。でも自分の思う幸せと、子ども達の幸せは全く別かもしれない。
「せたがや水辺の楽校原っぱ」、この場所で、子ども達は走り、飛び、笑い、怒り、泣きます。それを体感したら、大人の人も「みんな、今、そこにいるだけで素敵」ってわかるんじゃないかな。原っぱで、待ってるよ。

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【団体概要】
NPO法人せたがや水辺デザインネットワーク
一般市民を対象に、世田谷の豊かな自然を活かした、産官学民子による新たな地域コミュニティづくり、子どもたちの健全な育成や地域社会形成、自然環境保全に寄与している。
http://setagaya-mizubedesign.org/index.html


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著者プロフィール

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スゴいい保育編集部
「スゴいい保育」を通じて保育という仕事の素晴らしさを伝えていくことにチャレンジするチーム。日本中の色んな「スゴい!」「いい!」保育を日々探し、みなさんに紹介します。

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