IT導入で業務・手間削減はあたりまえ!シェアナンバーワンのhugmoが提供する新しいバリューに迫る

プロフィール

湯浅重数(写真向かって左)

株式会社hugmo (ハグモー)代表取締役社長

2003年ソフトバンクBB株式会社(現ソフトバンク株式会社)入社。技術本部アクセス技術部長の後、 IT統括 ITサービス開発本部 アプリケーション&コンテンツサービス統括部 統括部長などを歴任。ソフトバンクグループの新規事業提案制度に応募してhugmoを事業化、2016年11月株式会社hugmo設立。2016年より現職。二児の父。

駒崎弘樹(写真中央)

認定NPO法人フローレンス代表理事

2004年日本初の訪問型病児保育事業でフローレンスを設立。病児保育、障害児保育、小規模保育等、事業を通じて社会課題の解決を推進し政策提言を行う。小規模認可保育所「おうち保育園」、認可保育園「みんなのみらいをつくる保育園」運営。公職に内閣府「子ども・子育て会議」委員など。二児の父。

石田直之(写真向かって右)

株式会社イシダスタジオ代表 フォトスタジオism(イズム)代表/キセキproject主宰者

兵庫県姫路市の1937年創業の写真館を継ぎ2004年より代表に。カジュアルフォトの先駆けとして2006年に同市にフォトスタジオ「ism」開館。大人のための写真文化を創造する「キセキproject(http://www.kiseki-project.com/)」のハグフォト撮影を全国展開する中で株式会社hugmoとタイアップ。二児の父。

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保育士の働き方革命の救世主、ICT化の波がきた!

待機児童問題をきっかけに浮き彫りになった保育士不足。

保育士が現場を離れる一因として、時間内に収まりきらない業務過多が挙げられています。

「クラス全員の連絡帳に食事と遊びの記録を手書きするため、休憩時間を削っている」
「園児が帰ってからも、お便りや指導計画作成などの紙の事務作業が多く残業になる」

子どもと関わる時間以外に発生するこうしたアナログな事務作業に対応するため、休む間もないという実態が課題となっていました。

こうした労働環境を改善すべく、保育業界ではICT(Information and Communication Technology/情報通信技術)導入によるイノベーションに注目が集まっています。

連絡帳アプリや業務管理システムが数多く開発される中、保育園と保護者をつなぐ連絡帳サービスにおいて、現在シェアナンバーワンと言われる「hugmo(ハグモー)」。

一体どんなサービスなのか?これからどんな展開が広がるのか?

認可保育園18園を運営する認定NPO法人フローレンス代表駒崎弘樹がhugmo社長湯浅重数氏、フォトグラファー石田直之氏にインタビューしました。

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過酷な保活実体験から、保育に関わる社会問題に気づく

駒崎:お2人との出会いは4月19日(保育の日)に開催された「みんなの保育の日2017」でしたね。プレゼンで拝見した石田さんの写真への想いと湯浅社長の立ち上げたhugmoがどうクロスしていったのか、興味深いです。

まず湯浅社長、hugmoはいつから始まった事業なんですか?

湯浅:会社設立が2016年11月。今スタートして9ヶ月です。

駒崎:新しいですね!湯浅さんはそれまでどんなことをされていたんですか?

湯浅:ソフトバンクで法人向けのクラウドサービスの開発をしていました。システムのコンセプト設計から、グランドデザイン、運用までです。

例えば、パイロットや電車運転士、保険外交員、美容部員といった職種はとにかく紙のマニュアルやチラシ、パンフレットを多く持ち歩かなければならない職種だったのですが、それらを全てマルチメディアコンテンツにするサービスを作りました。本棚や鞄を埋めていたマニュアルやカタログがタブレット一台になり、より使いやすくなりますよね。「オンリーワンの商品をつくることで、イノベーションを起こす」というのが、共通した考え方です。

駒崎:クラウドサービス開発のプロである湯浅さんが「保育」に関わるサービスを始めようと思ったのはなぜですか?

湯浅:上の子どもが保育園に入園申請した時、8ヶ所落ちたんですよ。

自宅は江東区で入園激戦区だから厳しいことは分かっていましたが、8ヶ所全滅…妻も仕事をしていたので仕事をどちらかが辞めなければならなくなり、妻が退職しました。

妻は社会的貢献をしたいと志を持って医療現場で働いており、責任あるポジションにやり甲斐を持って働いていました。お互い仕事を頑張ってきたのに無念でした。
親御さん達が小さな子どもを連れて、ひたすら雨の中願書受付の行列に並ぶ光景も見ました。そういう体験をして、初めて社会問題に気付いたんです。

保育に付随する問題を自分の中で掘り下げる中で、知り合いだった千葉の市川保育園園長に保育現場の現実を聞く機会がありました。

溢れんばかりの業務に追われる保育士さん達、アナログ中心の保育現場、ICTでどうにかならないか?と思ったのがきっかけです。

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保育士と保護者のコミュニケーションの質が変わる

駒崎:その構想をソフトバンクグループの新規事業提案制度で提案し、見事事業化されたんですね。hugmoは、一言で言うとどんなサービスですか?

湯浅:「親御さんと保育士・先生のコミュニケーション」にフォーカスしたサービスです。

ニーズが多様化して保育園や幼稚園の業務は増える一方で、ブラックボックス化しています。その中で最も優先順位が高いのは、親御さんとのコミュニケーションです。保育士が一番時間をかけて気も遣っている業務なんですね。

保護者はネット上で大量の情報をさばけるようになっているのに対して、保育園から発信されるものは全て紙。連絡帳や提出書類が手書き…これは保護者にも負担ですよね。

ICTでコミュニケーションの質を上げながら、保育士と保護者の双方の負担を減らせる便利なサービスにしたいと思いました。そこで連絡帳をとっかかりとして、サービスを広げていこうと構想していきました。

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駒崎:なるほど。連絡帳サービスのhugnote(ハグノート)を中心として、物販サービスhugselection(ハグセレクション)、写真サービスhugphoto(ハグフォト)など、いくつかのモジュールが集まっているサービスがhugmoなんですね。

お手紙を書いたり紙を印刷したりという手間はなくなりますが、保育士の中にはPCやタブレットが得意ではない人もいますよね。どんな工夫がありますか?

湯浅入力に関してはかなり工夫してるんですよ。音声入力ができますし、項目はもちろんタブで選べます。また、毎回ゼロから記入する手間を割愛するために履歴機能があります。

同じ行事や献立は履歴から編集すれば良いし、さらにマルチ入力ができるので同じグループで遊んでいた子にチェックを入れて、ベースの文章をそれぞれ少しだけ編集すると数人分が一度に書き終わります。

それから、様子を伝えるのに一番ラクで確実な方法は、やっぱり写真ですよね。
給食の献立も遊びの様子も体調も、写真一枚あることで情報の質が上がる。
だから、写真を多く活用するのもhugmoの特徴です。

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駒崎:確かにフォーマットがあったり写真で情報を補完できるのはとても良いですね! 写真はどのように撮っているんですか?

湯浅:iPadやiPhoneで保育士が撮影しています。写真をアップロードする手順もとても簡単にできる設計にしています。

なぜ、hugmoがシェアナンバーワンとなったのか

駒崎:iPhoneなどを持ってる人はもちろん、ITアレルギーのある人でも親和性高く使えますね。デジカメで撮ってケーブルにつないで、PCに移して…というと億劫になってしまいますもんね。

hugmoは今何園くらいの保育園に導入されているんですか?

湯浅:ユーザー数は63,000人、保育園数でいうとJPホールディングス様など大手を中心に約900園との契約が完了し導入を進めています。園へ課外体操教室を展開するジャクパ様でも、850園、30,000ユーザを導入中です。保育現場へのICTサービスとしては、シェアナンバーワンだと思います。

駒崎:連絡帳アプリ自体は他にもいくつかある中で、なぜ大手の保育事業者がhugmoの導入を決めたのでしょう?

湯浅:技術的には、航空会社や鉄道会社、保険大手などで成功したソフトバンクグループのクラウドサービスの実績があるので、使いやすさと品質に信頼を持っていただけたのだと思います。

また、ソフトバンクグループとしてスマートフォンやネット回線と一緒にコスト削減の提案ができる付加サービスも強みかもしれません。

端末導入コストについては、大手保育事業者は厚生労働省のITC化補助金制度をしっかり取り入れていますから、実質導入負担がゼロのケースが多いです。

駒崎:hugmoの導入にお金がかからないということですか?

湯浅:はい、hugmoのサービス自体は無料です。サービスを利用する端末をお持ちでない場合は格安の端末を購入することになりますが、これは助成金を申請することで負担なく導入できます。

※厚生労働省は「保育所等における業務効率化推進事業」を創設し、保育現場の業務の負担を軽くする「ICTシステム」や「見守りカメラ」などを導入する保育所に対して最大100万円の補助金を出すなどして、保育現場のICT化の推進を図っており、2017年4月から助成が開始された。

駒崎:おおー、園としては嬉しいことばかりですね。機能として他社にないものは何ですか?

湯浅:現在、hugselectionはオンリーワンだと思います。いわゆる物品販売サービスですね。

クラスの行事でおそろいのTシャツを買ったりする時に注文書にサイズを書いて先生に現金を渡して…みたいなことをしていたのが、ネット上で買える。園ごとにマーケットプレイスを持っているという感覚ですね。

今後は、そうしたマーケットプレイスをオープンにして、それぞれの園が独自に作っていたスタッフユニフォームなどもロゴだけ変更して共同発注できる仕組みなどを整えて、調達コストを下げる提案などもしていけたらと考えています。

そしてhugphotoという写真サービス。これはただ写真を注文できるサービスということではないんです。石田さんと組んでこれまでにないサービスになると思います!

■後編はこちら!

キセキプロジェクトから始まったhugphotoが「写真」で保育にもたらす新しい価値とは?(後編)


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スゴいい保育編集部
「スゴいい保育」を通じて保育という仕事の素晴らしさを伝えていくことにチャレンジするチーム。日本中の色んな「スゴい!」「いい!」保育を日々探し、みなさんに紹介します。

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