無認可保育園に子どもを預けるママ。久々に再会した園長から驚きの一言が!【保育とわたし】

一言に保育と言っても保育も色々、関わり方も人それぞれ。読者の方の保育にまつわるエピソードをご紹介する「保育とわたし」。今回は仕事に復帰するためにお二人のお子さんを「認可外保育園」(無認可保育園)にお子さんを預けた経験のある共働きのお母さんのエピソードです。
認可保育園に通うママ友から「かわいそう」と言われ、悲しい気持ちと共に違和感を覚えるお母さん。その原因は園長さんからの一言にあったようです。

”私の息子は上の子、下の子ともに最初に入園したのは「認可外保育所」でした。今でこそ認可保育園の基準が緩和され、その園も準認可園になっているのかもしれませんが、「園庭なし」「調理施設なし」「スタッフ配置も決して十分ではない」「保育料で手取りの給料が飛んでいく」…と正真正銘の「認可外保育所」だったと思います。
さらには自宅から遠い隣の駅前に位置していたことも、送迎において相当な負担でしたが、とにかくどの園にも空きがない中どこかへ預けなければ仕事に復帰できないという切迫した状況を解決するただ一つの選択肢が、その認可外保育所への入園でした。どちらの子も冬産まれなのでそこへ通いながら4月入園の認可園審査の結果を数か月待ちました。

上の子は、特に繊細な性格だったため、慣らし保育を始めて1ヶ月たっても慣れることはなく
「ずっと泣いていました。おんぶでやっとねんねできました」
「一口もミルクを飲めませんでした」
等と記された連絡ノートを最初は辛くて涙しながら読んでいました。送迎時も、きっと親子でいつも不安そうな顔をしていたと思います。でも一方で保育士さんが保育中の写真を撮ってくれたり、わずかでも食べられたものを記録してくれたり、園庭がないので毎日違う公園に遊びに連れて行ってくれ、やがて活発に動けるようになってきた様子を記録してくれたり、運動会などのイベント時には小さな手作り衣装を用意してくれていたり、家族交流会のイベントに誘ってくれたり、私たち親子を応援してくれる姿勢が伝わりました。園の皆さんが一生懸命保育してくれていると信じて、春までの数ヶ月を親子で必死に駆け抜けました。

晴れて認可園に移ると、他のお母さんが悪気なく
「あそこは認可外だよね?」
「保育環境もよくなさそうだし、私は見学に行ったけど預けなかったな」
「大変だったね、認可に移れてほんとによかったね」
と声をかけてくれた時に、「そうそう大変だったのよー」と調子を合わせた自分にチクリと違和感を感じました。認可に移れたことはすごく嬉しかったけど、認可外だからといってそんなに悪い園だったのだろうか?と。子どもが慣れなくて不憫だと感じたことはあったけど、「認可外に預けられてそんなにかわいそうな子」だったのだろうか?と。短い間だったけれど、私が現に働くことができたのはあの施設があったからだ。短い間だったけど、私たち家族に併走してくれたあの認可外施設。認可の基準に満たない部分があるというだけで「悪い園」ときめつけられるのは園長さんも保育士さんも心外だろうなと思いました。同時に、他のお母さんと同じく、行政基準を全てクリアしているお墨付きで安心感がある「認可園がベスト」という考えにももちろん共感してはいました。

時は流れ4歳離れた下の子を、上の子と同じ状況で4年ぶりにその認可外保育所へ入園させる手続きに行った時のことです。

「がく君(上の子の名前)は、そういえば1ヶ月くらい泣き続けた根性のある子だったね。その後は力強く育ってるでしょ、お母さん。お母さんも大変だったもんね、当時」

と、さらりと即座に4年前の私達の姿をプレイバックする園長。そして

「うちの園は認可に移るまでのほんの短い間しか通わない子がほとんどなんだけど、ここを出た子はみんなたくましいんだよ」

と続けました。
認可は素晴らしい、無認可はいまいち、という画一的な判断じゃなく、園長や保育士さんが子どもにちゃんと向き合ってくれるかどうか、誇りを持って働いているかどうか、そういうことが園選びの判断基準になればよいな、と思った経験です。”

※登場する場所・名前・所属などは編集部により架空のものに差し替えています。 

認可・認可外など法律的な区別はあれど、子どもと接するのは変わらずに「人」ですよね。「施設」ではなく、保育士という「人」に子どもを預けているのではないでしょうか。どんな人がいいかと言ったらやはり、子どもに向き合い、自分の仕事に誇りを持った保育者の方に預けたいもの。保育士の待遇の低さなどが注目を集めていますが、子どもを育む「人」としてもっと社会から認められ、光があたる存在になってほしいなと思います。

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